AIO対策は、まず「よくある質問」を増やすことから始める
📋 この記事のポイント
・詳しくはお問い合わせください」と濁すのではなく、具体的な対応内容、条件、費用などを明記することで、AIに正しい情報源として認識されやすくなります。
・一般的な回答に留めず、「自社の営業地域ではどうなのか」といった地域名や地域特有の事情をFAQに盛り込むことが重要です。
・お客様が質問する言葉をそのまま見出しにし、回答は1問100~200文字程度で簡潔にまとめるのがポイントです。
・ChatGPTなどの生成AIを活用すれば、質問の洗い出しや回答のベース作成を効率化できます(事実確認は必須)。
・大がかりな改修ではなく、まずは週に5問ずつホームページにFAQを追加し、事前の不安を解消する「接客ツール」として育てていくことが大切です。
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結論から申し上げると、これからホームページのAIO対策に取り組む葬儀社様に、まずおすすめしたいのが「よくある質問(FAQ)」の充実です。
前号では、これからのホームページには、
「検索結果で上位に表示されること」
だけでなく、
「AIに正しい情報源として認識され、回答の中で紹介されること」
が重要になるとお伝えしました。
では、実際に何から始めればよいのでしょうか。
対応地域、葬儀プラン、式場情報、葬儀事例など、取り組むべきことはいくつもありますが、比較的始めやすく、お客様にとっても役立つのがFAQです。
お客様がAIに聞いていることは、葬儀社が日頃聞かれていること
葬儀社のスタッフの皆様は、毎日のようにお客様から質問を受けています。
例えば、
・家族葬はいくらくらいかかりますか?
・家族葬には何人くらい呼べますか?
・病院から直接安置できますか?
・夜中でも迎えに来てもらえますか?
・自宅に安置できなくても大丈夫ですか?
・火葬式と家族葬は何が違いますか?
・葬儀まで何日くらいかかりますか?
・生活保護を受けていても葬儀はできますか?
・互助会に入っていなくても利用できますか?
・事前相談だけでも大丈夫ですか?
といった質問です。
実は、こうした質問こそ、ホームページに掲載すべき重要な情報です。
これまでは、お客様がホームページを見て分からなければ、電話で問い合わせてもらうという考え方もありました。
しかし、これからはその前段階で生成AIに質問する人が増えていきます。
例えば、
「〇〇市で夜中でも搬送してくれる葬儀社は?」
「〇〇市で安置施設がある葬儀社は?」
「家族葬と一日葬の違いを教えて」
といった質問です。
その際、自社ホームページに回答となる情報がなければ、自社の特徴をAIに伝えることができません。
「詳しくはお問い合わせください」だけでは情報が足りない
葬儀社のホームページを確認すると、
「詳しくはお問い合わせください」
「お気軽にご相談ください」
という表現をよく見かけます。
もちろん、問い合わせにつなげることは重要です。
しかし、それだけで終わってしまうと、お客様が知りたい情報そのものには答えていません。
例えば、
Q.夜間でも病院まで迎えに来てもらえますか?
という質問に対して、
A.詳しくはお問い合わせください。
だけでは、利用者は安心できません。
それよりも、
A.24時間365日、お電話を受け付けています。深夜・早朝でも病院や施設などへお迎えに伺います。まずはお電話ください。
と書いてあった方が、具体的で分かりやすくなります。
AIに情報を伝えるという意味でも、
「何ができるのか」
「誰が利用できるのか」
「どの地域に対応しているのか」
「どのような場合に追加費用が発生するのか」
などを明確にすることが大切です。
まずは「電話でよく聞かれる質問」を20個書き出す
FAQを作ると聞くと、
「何を書けばいいのか分からない」
という葬儀社様もいらっしゃいます。
難しく考える必要はありません。
まず、電話受付や事前相談、葬儀の打ち合わせで、お客様からよく聞かれる質問を20個書き出してみてください。
例えば、次のような項目です。
・費用について
・追加料金について
・家族葬について
・一日葬について
・火葬式・直葬について
・病院からの搬送について
・自宅安置について
・安置施設について
・深夜、早朝の対応について
・対応地域について
・式場について
・火葬場について
・宗教、宗派について
・お布施について
・返礼品について
・料理について
・事前相談について
・葬儀後の手続きについて
・法要について
・相続や終活について
普段、お客様に口頭で説明していることを文章にするだけでも、かなりのFAQを作ることができます。
特に、新人スタッフから、
「この質問には、どう答えればいいですか?」
と聞かれる内容は重要です。
新人が迷う質問は、お客様も疑問に感じている可能性が高いからです。
FAQは「地域名」を意識するとさらに強くなる
もう一つ意識していただきたいのが、地域ごとの質問です。
例えば、
「〇〇市で家族葬をする場合、どの火葬場を利用しますか?」
「〇〇市民が利用できる公営斎場はありますか?」
「〇〇病院から搬送してもらえますか?」
「〇〇地区まで迎えに来てもらえますか?」
などです。
葬儀は地域によって、利用する火葬場や式場、慣習などが異なります。
そのため、全国共通の一般的な説明だけではなく、「自社の営業地域ではどうなのか」まで書いておくことが重要です。
地域のお客様にとって役立つ情報が増えれば、検索エンジンにも、AIにも、「この会社は、この地域の葬儀について詳しい」と判断してもらうための材料が増えていきます。
1問100~200文字程度でも十分
FAQというと、長い文章を書く必要があると思われるかもしれません。
しかし、最初から長文を書く必要はありません。
例えば、
Q.家族葬は何人までできますか?
A.家族葬に明確な人数の決まりはありません。ご家族・ご親族を中心に10~30名程度で行われるケースも多くあります。人数やご希望に合わせて式場やプランをご提案します。
この程度でも十分です。
重要なのは、質問に対してきちんと答えることです。
逆に、会社のPRばかりを書いてしまうと、利用者が求めている回答から離れてしまいます。
「お客様が質問する言葉をそのまま見出しにして、簡潔に答える」
これを意識してください。
ChatGPTを使えばFAQ作成は難しくない
そして、この作業こそ生成AIを活用できます。
例えばChatGPTに、
「葬儀社のお客様から電話でよく聞かれる質問を30個出してください」
と入力すれば、FAQの候補を短時間で整理できます。
さらに、
「〇〇市の葬儀社のホームページに掲載するFAQとして、質問と回答を作ってください」
「家族葬について、お客様から聞かれやすい質問を10個作ってください」
「この回答を一般のお客様にも分かりやすい200文字以内の文章にしてください」
と指示すれば、原稿作成も効率化できます。
ただし、AIが作った回答をそのまま掲載するのではなく、自社の料金、対応地域、設備、サービス内容、受付体制など、事実と合っているかを必ず確認してください。
AIを使って文章を作り、その会社にしか書けない具体的な情報を加える。
この使い方がおすすめです。
今週、まず5問だけ追加してみてください
AIO対策という言葉を聞くと、
「大がかりなホームページ改修が必要なのではないか」
と思われるかもしれません。
しかし、すべてを一度に行う必要はありません。
まずは、
今週、お客様からよく聞かれる質問を5問だけホームページに追加する。
ここから始めてみてください。
来週さらに5問。
翌週また5問。
これだけでも、1か月で20問のFAQになります。
日々の電話や事前相談で新しい質問が出たら、それをホームページにも追加していく。
そうすることで、お客様が知りたい情報が少しずつ蓄積されていきます。
これからのAIO対策で重要なのは、AIのためだけに特別なことをすることではありません。
お客様が知りたいことに、ホームページ上できちんと答えること。
その積み重ねが、
「お客様に選ばれやすいホームページ」
そして、
「AIにも紹介されやすいホームページ」
につながっていきます。
まずは社内で、
「最近、お客様からどんな質問を受けたか?」
を聞いてみてください。
そこに、これから追加すべきホームページのコンテンツが隠れています。
編集後記
最近、葬儀社様のホームページを確認する際、私自身もFAQを見ることが増えています。
FAQを見ると、その会社がお客様と日頃どのような会話をしているのかがよく分かります。
「家族葬とは何ですか?」
「一日葬とは何ですか?」
といった一般的な質問だけで終わっている会社もあれば、
「深夜でも病院まで迎えに来てもらえますか?」
「自宅に安置できない場合はどうすればいいですか?」
「この地域ではどこの火葬場を利用しますか?」
といった、実際のお客様が不安に感じる質問まで答えている会社もあります。
後者の方が、その会社に相談したときのイメージが伝わります。
FAQは単なるSEO対策、AIO対策ではありません。
お客様が電話をかける前の不安を一つずつ解消する接客ツールです。
皆様の会社でも、まずは電話の横にメモを置き、
「今日、お客様から聞かれた質問」
を書き留めてみてはいかがでしょうか。
その質問の一つひとつが、これからのホームページを強くする貴重な材料になります。
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〖葬祭業専門コンサルタント 小泉 悟志〗
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