AIO対策の次の一手は「地域ページ」を充実させる
📋 この記事のポイント
・AIの「具体的な質問」に答える:AI検索では「〇〇市+具体的な条件(安置施設、費用など)」で検索されるため、それに答えられる詳細な情報が必要です。
・コピーページの量産はNG:地域名だけを変えた中身の同じページではなく、火葬場や搬送元の違いなど、その地域ならではの「独自情報」を入れることが重要です。
・掲載すべき基本の7項目:地域ページには「自社式場」「火葬場」「搬送・安置」「プラン」「費用目安」「FAQ」「葬儀事例」の7つを盛り込みます。
・まずは「最重要地域を1つ」から:最初から全エリア分を作るのではなく、注力したい1地域を選んでしっかり作り込み、効果を確認します。
・現場の知見×AIの活用:スタッフの頭の中にある「リアルな地域情報」を箇条書きで洗い出し、ChatGPTにはその「整理役」を任せるのが効率的かつ安全です。
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結論から申し上げると、前号でご紹介したFAQの次に取り組んでいただきたいAIO対策は、「地域ページ」の充実です。
例えば、営業エリアが複数ある葬儀社様であれば、
「〇〇市の葬儀」
「△△市の家族葬」
といった地域ごとのページを用意し、その地域で葬儀を考えている方が知りたい情報をまとめます。
大切なのは、単にページのタイトルに地域名を入れることではありません。
その地域で実際に葬儀を行う際に必要になる、式場、火葬場、搬送、安置、費用、葬儀の流れなどを具体的に掲載することです。
前号では、「お客様が質問することにホームページ上できちんと答える」ことがAIO対策の基本だとお伝えしました。
地域ページも考え方は同じです。
「〇〇市で葬儀をする人が知りたいこと」に、そのページだけでできるだけ答えられる状態をつくっていきます。
AI検索では「地域+具体的な条件」で聞かれる
これまでの検索では、
「〇〇市 葬儀」
「〇〇市 家族葬」
といった短いキーワードで検索する人が中心でした。
一方、生成AIでは、もう少し具体的な聞き方ができます。
例えば、
「〇〇市で家族葬をするなら、どこの葬儀社がいいですか?」
「〇〇市で安置施設がある葬儀社を教えてください」
「〇〇市民が利用できる火葬場と、近くの葬儀場を教えてください」
「病院からそのまま安置できる〇〇市の葬儀社はありますか?」
「〇〇市で20人くらいの家族葬をした場合、費用はいくらくらいですか?」
といった質問です。
こうした質問にAIが答えるためには、地域とサービス内容が結び付いた情報が必要になります。
ホームページに、
「当社は〇〇市にも対応しています」
と一行書いてあるだけでは、具体的な判断材料が十分ではありません。
「〇〇市の方はどの式場を利用できるのか」
「どの火葬場を利用することが多いのか」
「病院や施設からどこへ搬送できるのか」
「どのような葬儀プランが選ばれているのか」
まで書かれている方が、お客様にもAIにも内容が伝わりやすくなります。
Googleも「地域ならではの情報」を重視する方向を示している
Googleは2026年に、生成AI検索向けの公式ガイドを公開しました。
その中で強調されているのが、従来のSEOの基本を続けながら、他のサイトにも同じように書ける一般論ではなく、独自性があり、利用者に役立つ情報をつくることです。
また、地域ビジネスについては、Googleビジネスプロフィールなどを活用し、所在地やサービスなどの事業情報を正しく伝えることも案内されています。
葬儀社のホームページで考えると、まさに地域ページは自社にしか書けない情報を増やしやすい場所です。
例えば、
「この地域のお客様は、当社の〇〇ホールを利用することが多い」
「〇〇市民の場合は、主に△△斎場で火葬を行う」
「〇〇病院、△△病院からの搬送に対応している」
「ご自宅での安置が難しい場合は、当社の安置室を利用できる」
といった情報は、その地域で実際に葬儀を行っている会社だからこそ書ける内容です。
こうした現場の情報をホームページに蓄積していくことが、これから一層重要になります。
地域ページに入れたい情報は、まずこの7項目
では、実際に地域ページを作る場合、何を掲載すればよいのでしょうか。
私は、まず次の7項目から始めることをおすすめします。
1.その地域で利用しやすい自社式場
2.その地域の方が利用する主な火葬場
3.病院・施設からの搬送と安置方法
4.家族葬・一日葬・火葬式などのプラン
5.費用の目安と追加費用が発生する主なケース
6.その地域でよく聞かれる質問
7.その地域での葬儀事例
この7つが揃うと、単なる会社紹介ではなく、
「この地域で葬儀をするための案内ページ」
に変わっていきます。
特に重要なのが、火葬場、搬送、安置です。
ご家族は葬儀社を探す際、葬儀プランだけを見ているわけではありません。
「亡くなった後、まずどうすればよいのか」
「どこへ連れて行ってもらえるのか」
「火葬はどこでするのか」
といった、直前の不安を抱えています。
この部分を地域ごとに具体的に書くことで、相談前の不安を減らすことができます。
「〇〇市にも対応しています」で終わらせない
多くの葬儀社様のホームページには、「対応エリア」というページがあります。
そこに市町村名が並んでいて、
「〇〇市、△△市、□□市に対応しています」
と書かれているケースです。
もちろん、対応エリアを明記することは大切です。
しかし、これからはそこから一歩進めていただきたいと思います。
例えば「〇〇市」をクリックすると、
・〇〇市で利用できる当社式場
・式場までのアクセス
・〇〇市の主な火葬場
・搬送可能な病院、施設
・〇〇市で選ばれている葬儀形式
・〇〇市の葬儀費用の考え方
・〇〇市の葬儀に関するFAQ
が分かるようにします。
トップページから入った人は地図や対応エリアから地域ページへ進む。
Googleで「〇〇市 葬儀」と検索した人は、検索結果から直接その地域ページへ入る。
この二つの入口をつくるイメージです。
地域名だけ変えた「コピー型ページ」はつくらない
ここで注意していただきたいことがあります。
地域ページが重要だからといって、同じ文章の地域名だけを変えたページを大量につくることはおすすめしません。
例えば、
「〇〇市で家族葬なら当社へ」
「△△市で家族葬なら当社へ」
「□□市で家族葬なら当社へ」
と地域名だけを入れ替え、本文がほぼ同じでは、利用者にとって新しい情報がありません。
Googleの生成AI向けガイドでも、検索のあらゆる言い換えに合わせて大量のページをつくるのではなく、利用者にとって独自で役立つコンテンツをつくることが重要だとされています。
地域ページを作るなら、必ずその地域にしかない情報を入れてください。
火葬場が違う。
利用しやすい式場が違う。
搬送元となる病院や施設が違う。
交通事情が違う。
地域によって相談される内容が違う。
こうした違いこそが、地域ページの価値になります。
まずは「最重要地域を1つ」だけ作る
地域ページを作ると聞くと、
「対応している全市町村分を作らなければいけないのか」
と思われるかもしれません。
最初からすべて作る必要はありません。
まずは、
・現在の施行件数が多い地域
・今後伸ばしたい地域
・自社式場がある地域
・「地域名+葬儀」で検索順位を上げたい地域
の中から、1地域だけ選んでください。
そして、その地域ページをしっかり作り込む。
公開後にGoogle Search Consoleで、
「どの検索語句で表示されているか」
「表示回数が増えているか」
「クリックされているか」
を確認します。
一つの地域ページで作り方と効果の確認ができたら、次の地域へ広げていけば十分です。
地域ページの構成は、難しく考えなくてよい
例えば、地域ページの構成は次のような形で十分です。
【ページタイトル】
〇〇市で葬儀・家族葬をお考えの方へ
【最初の説明】
〇〇市で葬儀をお考えの方に向けて、利用できる式場、火葬場、搬送・安置、葬儀プランなどをご案内します。
【1】〇〇市で利用しやすい式場
自社ホールの特徴、住所、アクセス、駐車場、収容人数など。
【2】〇〇市の方が利用する主な火葬場
所在地、式場からの距離、利用時に知っておきたいことなど。
【3】ご逝去後の搬送・安置
病院や施設からのお迎え、安置場所、深夜早朝の対応など。
【4】葬儀プランと費用
家族葬、一日葬、火葬式など、利用できるプランを案内。
【5】〇〇市の葬儀に関するよくある質問
地域特有の質問を5~10問程度掲載。
【6】〇〇市での葬儀事例
人数、形式、利用式場など、個人情報に配慮しながら実例を掲載。
これだけでも、一般的な「対応エリア一覧」より、はるかに内容の濃いページになります。
ChatGPTには「地域情報の整理役」をしてもらう
地域ページの作成にもChatGPTを活用できます。
ただし、地域情報をAIに全部任せるのではなく、まず社内にある事実を整理してください。
例えば、
・〇〇市から利用が多い自社式場
・利用する火葬場
・よく搬送に伺う病院、施設
・安置場所
・よく選ばれる葬儀形式
・お客様から聞かれる質問
・実際の葬儀事例
を箇条書きにします。
そのうえでChatGPTに、
「以下の情報をもとに、〇〇市で葬儀を検討している方に向けた地域ページの原稿を作ってください。一般論を増やしすぎず、式場・火葬場・搬送・安置・費用・FAQが分かる構成にしてください」
と指示します。
AIにはゼロから事実を作らせるのではなく、社内にある情報を、お客様に伝わる文章へ整理してもらう。
この使い方が安全で、実務でも効率的です。
今週、営業エリアを1つ選んでみてください
AIO対策というと、新しい技術や特別な仕組みを導入するイメージを持たれがちです。
しかし、Googleも生成AI検索について、基本となるSEOや、利用者に役立つ独自の情報が引き続き重要だと説明しています。
葬儀社にとっての独自情報は、難しい研究データではありません。
日々の施行で蓄積している、
「この地域ではどの式場を使うのか」
「どの火葬場へ行くのか」
「どこから搬送することが多いのか」
「お客様は何を不安に感じているのか」
という現場の情報です。
まず今週、営業エリアの中から最重要地域を1つ選んでみてください。
そして、
「この地域のお客様が葬儀をする際、ホームページに何が書いてあれば安心できるか」
を社内で10個書き出してみる。
それが、そのまま地域ページの骨組みになります。
前号のFAQと今回の地域ページを組み合わせることで、ホームページは単なる会社案内から、
「地域のお客様の疑問に答える情報源」
へ変わっていきます。
これからのAIO対策では、この積み重ねが非常に重要だと考えています。
※参考:Google Search Central「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」(2026年公開)
編集後記
葬儀社様のホームページを見ていると、「対応エリア」は書いてあるものの、その地域で実際にどう葬儀を行うのかまでは分からないサイトがまだ多くあります。
一方、現場のスタッフの方に聞くと、
「この地域なら、この火葬場を使うことが多いです」
「この病院からなら、この安置室への搬送が多いです」
「この地域のお客様は、この式場を選ぶことが多いです」
と、すぐに具体的な話が出てきます。
私は、この「スタッフの頭の中にある地域情報」をホームページに出していくことが、これから非常に重要になると思っています。
全国どこの葬儀社でも書ける説明ではなく、その会社がその地域で葬儀をしてきたからこそ分かること。
それこそが、お客様にとっても、検索エンジンやAIにとっても価値のある情報です。
まずは一つの地域から、ぜひ整理してみてください。
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〖葬祭業専門コンサルタント 小泉 悟志〗
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【10月27日(火・友引)開催】
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AIO対策・採用と組織づくり・AI活用・省力化など、これからの葬儀社経営に必要なテーマを、具体的な事例とともにお伝えします。
セミナー終了後には、今回初となる懇親会も開催します。


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